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小惑星 アスペクト アスペクト2 チャート解釈

プロ仕様参考知識2 総合的解釈

出生図は、個人の前世から受け継いだエネルギーとその可能性であり、基本的なアイデンティティーである。進行はその展開図であり、心理的な傾向と運命の青写真である。またトランシットは、その特定時期における惑星の集合的意識からの働きかけである。ここで一番強いものは出生図に現れた特徴であり、一生影響する基本的な力です。他の二つはそれを発現する為の刺激剤と言うことも出来る。ですから、出生図に示された傾向を進行とトランシットがどの様に引き出して行くかを注意深く見ていく必要があるわけです。 さて、進行は、自己の内面に刷り込まれた霊的な波動であり、人生の基本的なプログラムであり、主観的意識から客観的世界へのイメージの投影である。トランシットは、進行ディレクションの力が確実に客観世界に投影されているかどうかを確かめる機会を与えるものであると言えよう。出生図は、動かない不動の基本図である。これに動きを加えると言うことはどういうことであるかと言うと、惑星が螺旋運動や回転運動をする事によって、生命エネルギーが転換したり、進化するのである。これは、神秘学でも、最近の生物学でも共通した事が多く発見されているのである。 DNAの螺旋構造などは典型的な例であろう。プログレッションにより意識の内面に生じるエネルギーを発現始動させ、外面に投影する力に変えて行く。それを客観世界において確認、認識するのがトランシットなのである。そしてトランシットでもたらされた客観的状況を通じて、また内面の主観的レベル(つまり魂)に新たなエネルギーを蓄えるのである。この世に生まれて来たからには、イメージを確実に現実的世界に投影出来る事が望ましいし、心理的な健全な発達と言う意味でも確実に願望が達成されて行くということは望ましいの事なのである。 ただ、アストロロジーは、単なる占いや開運法でもないし、単純に願望達成を後押しするもので無いというのはどういうことかというと、これは、人生の一番の目的は魂のバランスをとることと、意識の拡大を目指していると言うこと、また、全ての存在は、大きいものも小さいものも相互に影響し合って進化のドラマを創造していると言うことを、この短い人生の中で学ぶ事を教えているのである。であるから、単純には、願望の達成とは関連付けて捉えることは出来ないのである。 出生図は、「自分は何をどの様に学びに来たのか?」と言うことの基本的な事を示すものであり、進行とトランシットは、その展開パターンを示すものである。そして固有の学びのテーマを確実に細分化して捉え、自己の血肉とする為に役立てるべきなのである。さて、プログレッションとトランシット示している内容が相反する内容である場合は、判断が難しくなる。その場合は、多くの人は、内面と外面の調整が難しくなるような事が起きたり、物事が自己のイメージ通りに動かなくなることが起きて来るからである。その場合を含め、総合的視点からどのように解釈していくか説明する。

・基本は出生図である。まず最初に徹底的にネータル・チャートを読む。ネータルでお互いに強力なアスペクトを形成している惑星のプログレッションやトランシットの影響は強くなる。ネータルで明確なアスペクトを形成していない惑星同士のディレクションやトランシットは影響が弱くなる。出生図の中でアングルにある惑星であったり、また、ASC.やMC.の支配星である惑星はプログレッションやトランシットの時の影響は強くなる。また、出生図で自己の宮(火星なら牡羊座、木星なら射手座、土星なら山羊座)にあったり、自己の室(金星なら2室と7室、火星は1室、土星は10室、天王星は11室など)にある惑星の影響も強くなるので考慮すること。

・ネータルでアスペクトを作っている惑星同士が、進行、トランシットでアスペクトを形成する場合は、ネータルのアスペクトの性質をベースにして現在起きているアスペクトの性質が発現すると考える。つまり、たとえば、出生図でスクウェアで、進行でトラインの場合は、その両方のアスペクトの意味合いが出て来る。通常、その時点のプログレッションやトランシットのアスペクトの方が強調されて出て来るが、単純にどちらの意味が強くなるとは言えない面もあるので注意深く判断すること。ネータルに対して、プログレッションやトランシットがネイタルチャートと同じような傾向のアスペクトを形成したときは、ネータルの力を助長するものと考える。反対の傾向が出た場合は、そのネータルの性質を変化させたり、方向転換と捉えるべきだろう。

・進行、トランシット共にアスペクトの強弱は出生図の解釈と同じである。つまり、合が1番強く、次がオポジション、次がスクウェアとトライン、次がセクスタイルとなる。

・同じ時期にプログレッションとトランシットが同じ様な傾向を示している場合は、その状況が確実に訪れる可能性が高い。また、その状況を通じて人生を学ぶ様に強くプログラムされているのである。内的意識の具象化という点について言えば、その人は物事がスムーズに展開したりする事になったり、内面に思い描いていた状況と現実の一致を見るだろう。つまり、この時期は主観と客観が同一化する事が多いのである。否定的な出来事においても、進行、トランシット両方とも強い場合は、逆らう事が出来ない様な状況の中で生きて行くことになるだろう。そういう時は、外的世界の状況に変化を加えようとしても難しいだろう。心理的には、外側に投影する内的自己イメージと、外部から投影されるイメージの同調感が強い時期となる。であるから、この様な時期は(良くも悪くも)自己の評価と、他者からの自己への評価が食い違うことは起こりにくい。

・同じ時期にプログレッションとトランシットの内容が正反対の傾向を示している場合は、基本的に言える事として、自己の主観的プログラムを現実に投影する場合は、いくつかの修正と転換を迫られると言うことです。自分自身の自己評価と、他者の自分に対する評価が幾らか、または大きく食い違ったりする事がよく起きる。さて、人生の転換期などでこの様なアスペクト状況になったとする。そして、周囲の人の意見に合わせて、自己の主張を引っ込め生き方を変えたとすると、この場合、本人は自己の内心からの欲求が客観情勢によって変化したのではないかと考えるかもしれないが、これも始めから予定されていたその人の魂の勉強であると考えた方が良い。この場合は、この人は、人生の重要な局面で正反対のエネルギーをどの様に取り扱うかを学ぶ事にした訳である。必ずしも他者の方とか、客観的なレベルから来る意見や価値観が優れているとは言えない。 人生は、時には、自己の信念を貫くべき時もあるだろう。その判断は、その状況によって異なる。上記の様な場合で、太陽のプログレッションが強力で肯定的であるが、月のプログレッションが曖昧でやや弱いとする。同時に木星と土星のトランシットが太陽の進行と同調し、それを助長しているとする。ただ、他のトランシットが大部分反対の性質になっているチャートの解釈では、これは最終的には、思い切って自分の考え方で貫いた方が良いと判断する。この時、月のプログレッションは弱いので、(太陽の示す)基本的理念とエネルギーはしっかりしているが、日常的な生活とか具体的な面で苦労する事が考えられる。したがって、意識の深い所からの力を、より日常的な細かい部分で表現出来るかが課題となる。男性原理と女性原理の調整と協調も必要である。それが出来れば木星と土星のトランシットが強いので、多少時間はかかるが、最終的にはイメージや願望の結晶化が出来るだろう。 色々な人生の選択に迷う様な時は、この様に、(進行とトランシットが異なる)パターンになっている事が多いので、各自その点を注意して読んで行くようにして下さい。

■月の進行

・月の進行の意味
太陽の進行が、人生の大まかなプログラムの変化と進化を表しているのに対して、月の進行は、より日常的で、そしてサイクルの短い周期の変化と出来事に対応する。太陽の進行ディレクションは、通常半年から1年間影響力があるが、月の進行ディレクションの影響は、約1ヶ月間くらいである。月の進行は、約2年半で一つの室、または星座を移動する。したがって、2年半の周期でものごとの状況や変化を読み取ることが出来る。まず、進行中の星座であるが、太陽の様に30年間も在宮する訳ではないので、人生上の大きなテ−マになることは少ないが、気質や体質の変化にはかなりの影響があるようで、注意深く分析する必要がある。また、月の進行中の室は、その室の意味するところに意識の焦点が向かうことを意味する。そして、アスペクトが具体的な出来事や心理状況を表示して行く。なお、進行の月は、約27.3年で12室(宮)を一周する。

●進行中の月が在宮している星座
牡羊座を進行中・・・性質は活発になり、外向的になる。新しい分野に挑戦する。やや短気、独断的。野性的環境やスポーツ好きになる。血圧が不安定になりやすい。

牡牛座を進行中・・・どっしりとした考え方で、人格に安定感と落ち着きが出て来る。経済観念は向上する。やや不活発な行動、頑固。喉の病気、肥満になりやすい。

双子座を進行中・・・気質や行動は軽快で、生活に変化を求める。頭脳は活発でコミュニケーション上手。小旅行が多い。呼吸器系、神経の病気に注意が必要。

蟹座を進行中・・・ゆったりと落ち着ける環境を求めます。母性的な暖かさの中に保護されたり、したりする。やや気むずかしい。胃腸、消化器系の病気に気を付けること。

獅子座を進行中・・・おおらかで、ものごとは大きく考えます。創造性に優れる。ものごとは小さいことを見逃しやすい。尊大な面もで出る。眼、動脈、心臓の疾患に注意。

乙女座を進行中・・・細やかな気質で、良く気が付く。現実的で地に足が着いた感じ。 神経質。健康法や衛生に注意を向ける。貧血、神経、腸の病気になりやすい。

天秤座を進行中・・・何事も調和を大切にして行動する。優れたコーディネーター。結婚の話が多くなる。優柔不断。調子の良い会話。腎臓、大腸、腰の病気に注意。

蠍座を進行中・・・感情的に深く、強くなる。死やセックスに関わることが多くなる。子供が産まれたりする。嫉妬心が強い。秘密主義。子宮や性器の病気、または痔に注意。

射手座を進行中・・・陽気でオープンな性質。精神世界や瞑想などに興味を持つ。外国と縁が出来る。話が理屈っぽい、オ−バ−。大腿部、肝臓、の病気に注意すること。

山羊座を進行中・・・地味だが、確実性のある言動。野心を持つ。コツコツと働く。地位の向上。家庭的には良くない。陰気、けちくさい。血液、皮膚、骨の病気になりやすい。

水瓶座を進行中・・・暖かい友情と平等意識。人道的な行動。ユニークな発想と行動。一人気ままな生き方。風変わり。反逆的。低血圧、痛風、静脈、足の病気になりやすい。

魚座を進行中・・・同情心豊か。感受性が強く、すぐに心が変わる。音楽、美術、詩に興味を持つ。非現実的、夢想的。末梢神経の麻痺、喘息、薬アレルギー、足の病気に注意。


■月の進行と12ハウス
月は、表層の意識であり、気質やくせです。社会に向けている「ペルソナ」的意識をも表示します。また、子供の時に描いた原型的な人生の基本イメージとその展開を示します。進行中の月のいる室は、その人の身近な興味の対象であり、また、出生時にプログラムされた、前世からのカルマを具体的に展開する場を示すものです。進行中の月のいる室は、世界を正しく認識するために与えられた「12の窓を意識化すること」と考えられ、その室のテーマを確実にこなし、自覚を深めていくことは極めて重要なことであると私は考えます。なぜならば、太陽の進行だけでは、日常的な現実や、細かい出来事を自覚しにくいと言えるし、また、惑星のトランシットは、太陽と月の進行無しでは、充分な解釈が出来ないからです。月の進行中の室を自覚して気付くということは極めて重要です。12サインが集合的な無意識、または個人の心理的な傾向を大まかに示すのに対して、このマーヤの世界(注1)に投影する具体的な12の窓の外に展開する具体的な場を通じて意識の確立と進化を体験するのです。 したがって、この月の進行とハウスは、ディレクションの中では占星学のキ−・ポイントと言えます。ハウスと進行中の月の方が、進行中の月の星座よりもはっきりした影響を感じられることが多いでしょう。進行している月は、ハウスのカスプ(境界線)を通過する時に最も強い影響力が感じられます。なお、ハウス分割は沢山方式があるので、幾つかを混合して判断する事が望ましい。

●1室進行
あなたの生活環境に変化が生じて来ます。新しい自己のイメージに気付きます。古い生活パターンを捨てて、人生に新しいテーマと生活スタイルを取り入れましょう。具体的な変化は大きいけれど、意識の変化は何となくやって来ることも多いので、自分の性格の変化が分からず、他人から言われて気が付くこともあります。自己のイメージと表現の場の基本的なスタイルを確立させようと促しているのですが、これが深いレベルでの人格の変化になるかどうかは、太陽の進行や、チャート全体を見ないと判断出来ません。この室は牡羊座に対応するので、自己の精神を開拓して新しい面を付け加えさせようとする。進行中の月が火のサインならば、新たな分野にチャレンジする意識が高まり、地のサインならば、現実的で落ち着いた生き方に転換して行き、風のサインは、軽快でフットワークのある行動力が目立つようになり、水のサインならば、情緒的で感情豊かな生活方針への転換が見られます。この時期は、移転、結婚、出産、離婚、就職など人生上の大きな転換期に当たっています。自分のイメージ・チェンジや新しいものごとのスタートに良いでしょう。

●2室進行
  日常的な出来事や人間関係があなたの具体的な所有意識を刺激します。何か形あるものに執着したり、形や肉体を通じて自己を表現したくなるでしょう。感情的な面も大きく刺激され、具体的な物や人間関係への所有の意識を点検され、そこで気付いたり癒されたりする時期です。この室は、牡牛座に対応するので、感情は「固定化感覚」になって行く事が多く、ある意味では安定感があるが、融通が効かない面も出るだろう。進行中の月を星座の四区分で分類して見ると、火の星座は、物質的こと、金銭への意識を通じてのリーダーシップと改革的意欲を高める。地は財政、金融、不動産などへの関心を高め、着実に所有物を通じて自己の存在を確かめようとする。また、風は所有している知識や情報を通じて、金銭などを得ることにより自己確認する。水は、金銭、物や肉体への所有欲の中に感情的うるおいや、気持ちのつながりを求めることによって自己確認する。月の持つ直感やイマジネーションまた母性的な感覚と大衆性を、物質や金銭との関係を上手につなげる時期とも言えよう。8室と180度なので、(金銭問題などを通じて)嫉妬深くなることもある。 一般には、収入を増やしたり、経済的な出来事が多くなる時期。会社の設備投資には良い。財政的には向上するチャンスなので、努力すれば報われる時期です。

●3室進行
人生の中に軽快な波動を強め、変易性と柔軟性の中に身を置くことによって沢山の日常的な情報をこなし、また伝達していくことに意識の焦点が向かう。生活の中にある身近な知識を点検したり、学習したり、技能を磨いたりすることが多くなる。2室の様に動きの乏しい固定的感覚ではなく、変化に満ち、ものごとを多角的に捉えて行こうとする意識が目立って来る。心や頭脳の働きは活発で、日常的で合理的、一般的な知識を増やしたりする事が多くなる。したがって、日常的に出会う人間関係や兄弟、親類を通じてその知識を伝達したり、されたりすることによって自己を確認することが多い。3室は、人類や日本人の集合的無意識が形成した「日常世界をつなぐ機械的知識とルール、」である、また、電話、FAXなどの道具を認知し生かすことも意味するから、その分野の知識や情報、道具を増やすことによってコミュニケーション能力が豊かになり、生き方が楽になって来るだろう。周囲の人に対してものごとを正しく認識したり、伝達することが重要な課題となる。 一般的な、合理的な考え方や世界観と、月の持つ直感やイマジネーションを調和・統合することが課題となる時期。通常、電話などの連絡、契約、旅行などが多くなる。運転免許をとったり、自分のミニコミ誌を創ったりなどの現象が起きてくる。教師、ライター、記者などもの書いたり話したりする職業に従事している人にとっては幸運な時期となるだろう。

●4室進行
この室は蟹座が支配する。したがって、月にとっては居心地が良い位置である。普段よりもデリケートで感性は豊かになる。自己の情緒面や内的郷愁が刺激されるだろう。その心のふるさと的なくつろげる郷愁が感じられる様な状況の中に浸ることが多くなります。大地に根を下ろし、ゆっくり養分を吸い込んでいるような感じであり、また、真の意味で気持ちを委ねられる安定した基盤を求めます。この時期は自分が確実に気持ちを委ねられるものが何であるのかを確認することが大切。そして、その安心できる「自己の基盤的イメージ」を自分のものにして意識化して下さい。そして、そこから栄養を吸い取って自己の内的、母性的アイデンティティーやそれに対するエモーショナルな同調意識をを確認したら、今度は、それを客観視してあまりそれに執着してはいけません。この4室やIC.は、地球の中心に向かう、人類の共通の「存在の基盤・ふるさと意識」ですからおろそかにすることは出来ません。しかし、そこがいくら安らぎの場所だとしても、とらわれていては次の動きが出来ないし、大部分の人は、「地球の中心意識」などではなく、家庭や地域の集合的無意識の中に感情的に取り込まれて行動している訳ですから、したがって、つまりそこのレベルに留まっている人は発展が無く、「池の中の蛙」になってしまうということです。 意識は常に安らぎの場に対しても醒めて、客観的に見つめていくことが大切。現実レベルでは一般に家庭の中で出来事が多くなり、家の中のムードを良くしようと努力したりします。引っ越しや住居の増改築、新築なども起きやすい。出生図でこの室が強い人は結婚するチャンス。両親、郷土との関係が強まる。

●5室進行
意識は、まだ荒削りながら、自己の直感やフィーリングを創造的エネルギーとして周囲に向けて発信する事に向かうだろう。自分独自の「何か」を創り出したい出したい衝動に駆られるだろう。自我を主張してみる人も出てくるだろう。他人とは違う自己の創造性に付いて見つめることが大切な課題であり、独自の個性やクリエイティヴな感覚を確認し、それに磨きをかけていくべきだろう。4室的な安心感に捕らわれず、超越していくことが、この室の創造性を花開かせて行くのであるから、思い切った決断力や行動力も必要であろう。自分の才能や個性に気付いたり、人から素質を認められることが多い。フィーリング重視で、あまり論理的、合理的な発想を好まない人も多い。また、独断的な行動も目立つ。子供が産める年代の人は、この時期に出来ることが多い。スポーツ、レジャー、ギャンブルなどと関わることが多くなる。

●6室進行
月の感覚意識は、細やかな識別力や神経を通じて、世界を点検、分析していくことに集中される。したがって、自己の内面(現在進化しつつある魂、またはアストラル体など)の状況がどうであるのかをチェックする時期である。この室は、主に個人的なテーマを表す1室から6室までの最後に当たることから、それまでに進行してきた月のエネルギーが確実に1から5室までのテーマを乗りこなし、バランス良く栄養を吸収してきたかを点検整備するのである。この魂の波動の点検分析は、この室が乙女座に対応していることから、「地の性質」を通じて、つまり実際的な仕事やその人間関係、部下、肉体の状態の変化、病気、弟子、ペットなどを通じて表現されるだろう。したがって、この時期は、内的意識やアストラル体にゴミが着いていたり不調和なところがないかどうかをしっかり見極め、それをきれいに洗い流したり、波動の修正を行う時期なのである。それが出来ないと、健康上の問題や、職場での不調和な出来事に見舞われるだろう。(特に部下、従業員との関係)。 この時期は、生活は全体的に地味にして、心身共に無理はしないことが望ましい。心身を調整する東洋体育道やヨーガなどの訓練をするのも良いだろう。そういった行動を通じて精神的な導師に出会ったり、まれに超心理的な体験をする人も出て来るだろう。

●7室進行
この室は自己中心の世界を離れ、他者という鏡に投影する意識を通じて、そのはね返った光線により、自己の意識や表現を確認することを意味する。アスペクトのオポジション(180度)、または数秘学の「2」の波動が強く投影される室。したがって、ここを月が進行すると、パートナーなどの「相手」を通して自己を評価する周期に入る訳である。そこには、1室から6室までの個人の意識とそれにまつわる関係ではなく、自分の人格や才能が明確に客観的に評価されるのである。いわゆる「世間の眼」を知ることになる。そこで、1室から6室までの経験された自己意識を世間やパートナーに投影し、「自分はこれこれこういう人間ですよ」と訴えて行くのである。しかし、これまでの様に甘い評価が得られるかどうかは、分からない。手厳しい評価を受けてがっくりする人も出るであろう。この室に進行の月が入っている人は、無意識的に「自分の鏡」を求めるようになるであろう。行動も自然にそのようになってくる。今までの6室までの自己イメージでは、あまりに個人的で小さな世界だということに徐々に気付いて来る訳である。、自己を主張することよりも、愛する人との生活や仕事の協力者などと色々な考え方や意見を分かち合いながら生活する方が自己の真の成長に結びつくことを知る訳である。 また、この時期に大人になる人は、少年期に評価された芸術やスポーツの実力も、大人になって客観的評価を受けるに連れ、自分は多くの普通人の一人であると自覚し、それがさらなる成長につながることにもなるという時。しかし、人間は主観的動物であるし、大人になって社会に出てもまた結婚したとしても、それまで培って来た主観的自己イメージは簡単にぬぐい去ることは出来ないのである。したがって、パートナーに対して自分勝手なイメージを投影したり、配偶者や協力者、または世間一般に対して、偏見を持つことも考えられるのである。いわゆる「おれは悪くない、会社や世間が悪いのだ」とか、「私の責任じゃない、うちの旦那の責任だ」などということで良く耳にする言葉である。したがって、この室から学ぶことは、自分の鏡である相手に対して真摯な態度で接しているのかどうか、また、相手からの評価を正しく受け止めているのかどうかを点検する重要なポイントなのである。自分を良く知り、真に自分を愛している人は、人からも愛されるでだろう。現実的には、この時期は、恋人が現れたり、結婚したり、他者との協調性が人生のテーマになってくる時期。あなたの人生にとって重要な人が現れて来るでしょう。それまで個人的な事柄にばかり注目していた人が、社会の中に通用する客観的知識やマナー、また協調的な価値観に目覚め行動を開始する様なことも良く起きます。

●8室進行
この室は、7室で関わりが出てきた人たちとの「抜き差しならない深いつながりを示す部屋」ですので、ここに月が入ると、結婚した相手との深い一体感を通じてエゴを乗り越え、また、新たな自分に生まれ変わろうとするようなことになります。女性は妊娠・出産も起きやすい。感情的なレベルでの同一感を持ち、宗教や思想運動などにのめり込みながらの一体感に酔いしれるなどということも起きます。他者の意識と、その人(たち)が所有している思想、感情、金銭感覚などとの同一感によって何かが得られると考える訳です。その一体感の深さを味わえない場合は、嫉妬心が芽生えたりすることもある。蠍座に対応する星座なので、極限的な状況に置かれたり、オカルト的な現象や、親しい人の死を体験することも起きそうです。それが原因で霊界の研究を始めたりするかも知れない。見えない世界からの援助を感じる人もあるでしょう。基本的には、「エゴの死と再生原理」を意味する室ですから、エゴを大きなものと分かち合う度量と、それにのめり込まずに冷静に客観的に見ていく姿勢を学ぶ時期と言えましょう。パートナーからの間接的収入に頼ったり、収入、協力者からの資金援助があったり、親からの遺産、財産分与などの現象がクローズ・アップされる時期でもあります。

●9室進行
この室に月が入ると、意識は高次の精神分野と遠方の世界に向けられる。意識やマインドの働きは、3室の様に合理的、機械的に知識を吸収したり伝達するのではなく、抽象的、哲学的な概念を理解することに向けられる。心は開放的で行動的になる。そして自己を精神的に大きく成長させようとして様々な行動に出ます。つまり、大学などで高等教育を受けたり、専門分野の知識を吸収するために勉強したり、哲学、心理学、法律などの分野に関心を持ったり、精神世界や霊的な修行などに関わったりします。日常的な生活のルールではなく、人間存在の本質的ルールや意味を探究するのがこの室のテーマである。外国や外国人との関わりの中に月のイメージを投影したりする事もあります。したがって、日常的に外国人や外国語などと関わることも多くなります。長期の外国旅行、または外国に住むことも起きます。3室が日本(自分の国)の言葉、コミュニケーション、社会常識だとすれば、9室は異国の言葉とコミュニケーションのあり方、習慣、社会常識に当たります。いわゆる「カルチャー・ショック」などはこの室が関係して来ます。したがって、そのような異文化や、大きく異なる世界観に触れることによって意識拡大をはかる時期なのです。人生、学ぶことが多い時期であり、哲学的な知識の取得や瞑想を深めたりするのに良い。高等教育、語学の資格取得、法律関連の受験生にとってはラッキーな時期と言えます。

●10室進行
自己の理想イメージを現実社会に投影していくことに意識が向かいます。この世的なアイデンティティーを明確に自覚し、具体的に結実させて行くことに情熱をふり注ぐでしょう。自己をより大きな存在に拡大し、社会的地位を固め、父性的または権威のある自己のイメージを確立し、世界に君臨するとともに、周囲の存在者に対して、親的な、あるいは高位の存在者としてのイメージで、包み込む様な愛情と知恵をあたえ、力強いリーダーとしての自己をアピールして行きます。ユング心理学のオールド・ワイズマン、またはグレート・マザーというイメージに関係する室なのです。したがって、この理想イメージを追求するとき、自己の中に両親や社会に対して偏見やコンプレックスが存在しないかチェックする必要があります。偏見やコンプレックスから出発した場合は、社会に対する不調和を克服出来ませんし、自己の理想を貫くことも出来ず、また周囲の人に悪影響を与えます。独断的で支配的な宗教の教祖や、時には政治家の精神構造の中に時々その様な面を見て取れるでしょう。(その様な偏見や劣等感からのゆがんだ形からの出発であっても、成長の過程で、自己の心のゆがみや問題に気付くことによって、真の理想イメージの確立に向かうこともあります。)また、色々な具体的な目標が達成されることによって、この室に対する執着が急激に薄れて行く人もいます。現実的な社会的目標を超越した人は、MC.の持つもう一つの意味である「地球意識から離れ、精神を宇宙に向けること」に関心が向かい始めることでしょう。 この室は意識の深いレベルから見ると、魂の位階に関係します。したがって、この時期はその位階の上昇に関心が向かうでしょう。現実レベルでは通常、この時期は、ビジネス、職業、名声と言った社会的事柄に重点が置かれます。ですから社会的、職業的には向上するチャンスです。この時期は、色々な意味で社会生活から学ぶことが多いでしょう。

●11室進行
10室のイメージから離れ、この時期は真の同胞意識とか人間性の追求に意識が向かいます。ものごとを平等に捉え、社会的執着や通常の競争意識を越えたレベルでの活動を通じて、深い意識の獲得と人間性の開放を求める様になります。自分の理想や希望を達成する人間関係を作れる時期でもあります。人によっては思想的な発達も見られます。通常、自分と同じ様な理想イメージや主義主張を持ったグループ、団体、友人との関係を通じて意識を発展させようとします。友人が増えたり、古い友人、グループとのつながりが復活したりするでしょう。さて、この時期は、個人の問題を越えた広大な意識と希望に心が向かいます。ただ、気を付けるべきは、未熟な人は、個人的執着や偏見を友人やグループに投影する危険性もあることです。その場合は、友人やグループから何か阻害されたとか、利己的に利用されたなどと憤慨するようなことも起きます。しかし、これも本人の意識の投影の裏返しです。つまり、この友人や同胞関係は、10室で確立された社会的意識や教養、自己の魂の位階に相応する人間関係なのです。10室の意識レベルがこの11室に反映されて展開していくのです。この11室は水瓶座に対応します。「真の人間性の開放、平等性」を意味するサインですから、個人的な偏見や執着、コンプレックスなどを受け付けるはずはありません。したがって、個人の狭い了見や認識力を越え、真の人道主義と広い偏見の無い世界観を身に付ける様にしなければなりません。 この時期は、具体的に自分の希望を達成させていくことが可能になって来ます。そして、真に友情を分かち合える人とのつながりも出来て来ます。魂の成長を求めている人にとっては、9室と共にこの11室を月が進行中に、意識と人間性を磨く努力をするべきでしょう。通常、現実レベルでは、友人との関係を通じて色々なことが起き、その事柄から学ぶことが多い時期です。11室に結婚の表示星がある場合は、この時期に同胞との恋愛や結婚が起きます。

●12室進行

潜在意識を意識化するチャンスです。深い深層意識の中から、様々な潜在的な感情や情動が表面意識に上がって来るでしょう。内面を深く見つめるチャンスの時期と言え、個人の意識奥深く入り込み、自分の無自覚な部分を掘り起こし、それを意識化することによって、ネガティヴなエネルギーを今度はポジティヴなエネルギーに変換して行くことが出来る時期です。この時期、普段の生活の中で自己の潜在意識の屈折した部分を見つめず避けている人や感情的にアンバランスな人は、通常、その無自覚さにを気付かせるために、病気やその他の悲しい現象で束縛されることが多くなります。この時期は、11室の様に軽やかな気分で交友したり、大きな理想に向かって邁進するというよりも、自己の内面に沈潜し、深い瞑想の中からの洞察を得ることに集中する事になります。自分一人で孤独の中に生活することも多くなります。しかし、真の意味で高い意識に到達したいと願っている人にとっては貴重な時期なのです。この室は魚座に対応するので、キリスト意識(注2)を表し、深い無私の愛情と博愛的精神、霊感を養成することがテーマとなっています。したがって、利己主義を捨て、苦しむ人を助けたり、ヴォランティア活動をしたり、精神の修養に励むことに集中すべきでしょう。多くのエネルギーとお金、または技能を持っている人は、出来るだけその力を奉仕活動に向けるべきです。それによってこの室のテーマをこなすことが出来るのです。 過剰利己主義は、無意識の中に無用なエネルギーを蓄積させるだけでしょう。また、この時期は、前世からの縁のある人間関係が起きやすいと言われています。そして、その関係を通じて色々な学びがある訳です。それらの人間関係を通じて前世の事を想い起すし、今生の学びに繋げることも出来るのです。





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