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■ネットワークビジネスの甘い罠 ネットワークビジネスというと若い人に悪いイメージはあまりないようです。 しかし、有名なMLM(ネットワークビジネス)企業の名前でインターネット上を検索してみて下さい。 消費者とのトラブルや訴訟の例が山ほど出てきます。 これは、恐らくMLM(ネットワークビジネス)というビジネスには、下手をすれば人を狂わせてしまう「甘い罠」があるからだと思います。 その「甘い罠」について、ちょっと分析してみましょう。 一般的に会社を設立したり新しいお店をオープンする場合は、入念な準備が必要です。 どんな事業内容にするかというところから始まって、見込まれる利益を計算したり資金を調達したり、その作業を行うに慎重な姿勢と心構えが必要になるでしょう。 銀行などの融資を受ける場合は、ビジネスプランが不十分だとスタートラインにすら立てない可能性もあります。 これに対して、MLM(ネットワークビジネス)でビジネスを始めるにはせいぜい数千円〜数万円程度の資金があればよく、手続きも住所氏名を書いて押印をするくらいです。 これはMLM(ネットワークビジネス)の大きな利点でもありますが、本来ならプロ意識が必要な世界に、安易な気持ちで飛び込む人が多いという事でもあります。 ビジネスに対する責任感が無い人は、商品の知識・価値がわからないのに知人に販売したり、「絶対に儲かる」などと根拠の無い事を言って友人をリクルートしてみたり、逆に自分の意志で(あるいは内容をよく確認しないで)契約や仕入れをしたにも関わらず、 「儲かると言われたかのに損をした、騙された!」と被害者意識を持ったりするので、これがトラブルになることが多いのです。 ピラミッド式のシステムが成功心を煽るMLM(ネットワークビジネス)では一人が2人を、そしてその2人が4人を・・・という様にネットワークを広げていくため、システムを説明された人が「少ない労力で簡単に儲かる」ように見えてしまうという特長があります。 ですが、実際にはそんな「うまい話」はありません。 それでもいざお金がからむと、何かに取り付かれたようにMLM(ネットワークビジネス)にのめり込み、周りとの人間関係を破綻させてしまう人も少なくないようです。 商品・サービスの価値が分かりにくいMLMで販売されているのは大抵の場合、化粧品や健康食品、健康器具など、サービスとしては教材やセミナーの受講、携帯ビジネスの権利など、一見しただけではその価値が分かりにくい商品です。 だから「特別な価値がある」などともっともらしい説明を付け加えれば、法外な値段を付けても消費者に気付かれにくく、悪徳商法の温床になりやすいのです。 もちろん自社ブランドでキチンと商品を流通させようとしている会社もあるとは思いますが、MLM(ネットワークビジネス)に関しては「まず疑ってかかる」くらいの慎重さが必要だと思います。
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